現在発売中の本誌最新号にて、ヒノくんこと樋野竜司氏が初公開した『厩舎ポートフォリオ』。もうご覧いただけたでしょうか?
その前に、そもそも『ポートフォリオ』って何? って話ですよね。
【ポートフォリオ】とは?
①携帯用書類入れ。
②写真家やデザイナーなどが自分の作品をまとめたもの。
③経済主体(企業・個人)が所有する各種の金融資産の組み合わせ。
④ポートフォリオ-セレクションの略。
(Weblio辞書・三省堂 大辞林より)
今回の『ポートフォリオ』は、金融でも用いられる③の意味。
金融では運用資産の構成内容や保有率を示したもので、例えば……
債券10%、国内株式10%、海外株式10%、不動産20%、…、etc.
といった感じ。
これを「金融」から「厩舎」に置き換えたものが『厩舎ポートフォリオ』です。
厩舎の運用資産といえば、いわずもがな、『馬房』と『預託馬』。
どのくらいの馬房を持ち、何頭の馬を管理しているのか。
そして、その管理馬はどのクラスに何頭が在籍していて、
現在、入厩している馬の割合はどのくらいなのか。
こうした厩舎のポートフォリオを調べることで、
いまどのクラスの馬で勝負をかけようとしているのかが見えてくる、
という、まったく新しい切り口の馬券作戦です。
■藤沢和雄厩舎のポートフォリオ
※在厩馬の状況は19年6月25日時点のもの
こちらは誌面でトップバッターとして紹介した藤沢厩舎のポートフォリオ。
その勝負どころは誌面でご確認いただきたいところですが、
では、このポートフォリオをどう馬券に結び付ければいいのか。
そこでヒノくんは、各厩舎の過去5年の勝ち星を月別に集計、
何歳馬のどのクラスで勝ち星をマークしているのか、
そしてどの競馬場のどのトラック(芝orダor障害)を、
年齢&クラス、競馬場&トラックで色分け、ふたつの表にまとめたのです。
引き続き、藤沢厩舎を例に見ていきましょう。
下の表から一目瞭然、エンジ色=東京での勝ち星が圧倒的ですね。
藤沢厩舎が東京で勝負をかけるのは周知の通りで、
その厩舎戦略を、文字通り色濃く表しているといえるでしょう。
一方、何歳馬がどのクラスで勝利しているかを示した上の表を見ると、
競馬場成績のような偏りはなく、満遍なく勝利を収めている様子。
さらに今の時季=7、8月に着目すると、
興味深いのが古馬3勝クラスで4勝→3勝と勝ち星をマークしている点。
例年、夏場はこのクラスのレース数が少ないため、
ココが藤沢厩舎の勝負どころといえそう。
そう考えて先のポートフォリオを見ると、
6頭いる同クラスの馬のうち、実に5頭が在厩していることがわかります。
明らかに勝負をしかけそうな気配がプンプンです。
今年から降級制度が廃止され、
夏場も上級条件のレースを増やしていくというのがJRAの施策。
これにドンピシャでハマりそうなのが藤沢厩舎である。
古馬3勝クラスに出走の藤沢厩舎の管理馬に要注意!
という予測が成り立つわけです。うーん、実に興味深いですね~。
これって馬券に限らず、POGや一口の出資馬を決める際にも、
思いのほか重要なファクターになりそうです。
最新号では藤沢厩舎を筆頭に12厩舎を取り上げていますが、
反響次第ではヒノくんのnoteで随時、厩舎数が増えるかも⁉
興味を持たれた方は、ぜひヒノくんのnoteも覗いてみてください!